自作カードゲームの「戦略性」について

自作カードゲーム「DiceDeckRandom」

DiceDeckRandom

ブログの作者「葵時計」が1番最初に制作した、ランダムに生成されるデッキと毎ターン振られるダイスを用いた戦略性のあるカードゲームです。
まだ遊んでいない方はこちらから遊んだ後この記事を読むことをお勧めします。

DiceDeckRandomの面白さに関わる要素「戦略性」について

DiceDeckRandomは通常のカードゲームと異なり、デッキビルドが存在せず、デッキはランダムに生成されます。さらに召喚や攻撃を行うためのコストとして、ダイスを用いており、ダイスの目によってそのターン中にできることが限られてしまいます。

これだけ聞くとカードゲームならではの「運ゲー」を加速させているように思えます。しかし、いくつかの仕組みを導入することで高い「戦略性」を持たせ、駆け引きのある面白いゲームに仕上げました。

この記事ではその仕組みを紹介します。

「戦略性」を持たせる仕組み

フィールドと攻撃範囲

DiceDeckRandomではプレイヤーとカードの位置が試合に大きく影響が出るように設計しました。

お互いのプレイヤーとカードのフィールドを横並びで5ヵ所設け、カードに攻撃範囲を加えました。敵カードへは自分カードの正面とその左右まで攻撃が届き、敵プレイヤーへはそのさらに左右まで攻撃が届きます。こうすることでお互いのプレイヤーはフィールドの中心にいる場合、全ての敵カードからダメージを喰らってしまいます。そのため、プレイヤーは左右への移動を考えますが、端へ移動するにつれて、次のターンの最初にドローできるカード枚数が減ります。

このルールを導入することで、次のターンの手札リソース管理とプレイヤーの体力管理を天秤にかける必要があり、戦略に幅を持たせています。

プレイヤーの前にカードがあるとプレイヤーに攻撃できないというルールと、少ない”5”というプレイヤーの体力、また、毎ターン必ず全てのカードが攻撃できる訳ではないという仕様も相まって、リソース管理と体力管理の塩梅が難しく、人によって判断の変わる面白いポイントだと思います。

攻撃しないことでのメリット

カードの攻撃とは勝利に近づく要因であり、「攻撃できるならば攻撃したほうが良い」というゲーム性は至極当然ですが、全ての場面において攻撃することが勝利への近道になってしまうと、それは戦略性を欠くことになると考えました。

そこで「攻撃しないことでのメリット」を取り入れることで、あえて攻撃しない方が良いのではないのか、という選択肢を生み出すことに成功しました。

このゲームのカード同士の勝敗は、カードイラストによるじゃんけんの結果で決められ、”勝ちが負けを破壊する”、”あいこならお互い破壊する”というルールで成り立っています。しかし、攻撃できる状態のカードへはあいこでも破壊することができないというルールを設けました。

これにより、カードでプレイヤーを守りやすくしたり、攻撃できる状態が残るため、生き残れば次のターンも確実に攻撃することができるという要素を残すことができます。
プレイヤーは体力が減ると1枚カードをドローできるというルールも相まって、むやみに攻撃しまくるだけで勝てるという状況を減らしました。

この「攻撃しないことでのメリット」や「攻撃することでのデメリット」は調整がとても難しく、付けすぎてしまうと盤面が硬直し、テンポの悪いゲームになってしまう恐れがあります。
個人的には「”時々”攻撃しないほうが効果的」くらいのバランスが1番面白いと思います。

まとめ

以上が自作カードゲームに「戦略性」を持たせた仕組みでした。
皆様もカードゲームを制作する際などに役立ててみてください。

カードゲームが大好きな僕は、戦略性と運要素のバランスが良いカードゲームが大好きなのでとても面白い仕様に仕上げられたと自負しています!ぜひDiceDeckRandomを遊んでみてください!

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